「義実家に行かない嫁は冷たい」と考える人がいるのは、かつて日本にあった “家族制度” の名残が残っているからかもしれません。
しかし、家族制度はすでに廃止されています。
義実家に行かないだけで、お嫁さんのことを「冷たい」と言うことはできません。
今回は、「義実家に行かない嫁は冷たい」と言われる理由、私が実際に義実家に行かなくなった話を紹介します。
義実家に行かない嫁は冷たい?

義実家に行かないことは、必ずしも悪いことではありません。
その根拠と、なぜ「義実家に行かない嫁は冷たい」と言う人がいるのかを説明します。
義実家に行かない=冷たい、とは言い切れない
もし義実家の人から「ケガをしたから、申し訳ないけど急ぎで来てほしい」と頼まれたとき、「面倒だから行かない」と言うお嫁さんは、私も冷たいと思います。
しかし、ただ義実家に行かないだけでお嫁さんが冷たいと断言することはできません。
義両親からいじめを受けていたり、そもそも義実家に行く用事がなかったりする場合は、義実家に行かなくてもおかしくはないでしょう。
なぜ「嫁は義実家に行くべき」と思われるのか
「嫁は義実家に行くべき」というイメージがあるのは、1898年〜1947年の日本にあった民法 “家族制度(家制度)” があったからです。
家族制度とは、「家の中で一番年上の男性が絶対的権力を持つ」とする制度のこと。
この制度があった時代は、お嫁さんは夫の家に入り、実家よりも義実家を優先しなければいけませんでした。
これが「嫁は義実家に行くべき」というイメージの根源です。
1947年に家族制度は廃止され、これまでと真逆の「対等な夫婦」が理想の家族像として掲げられるようになりました。
2025年の現在も、世間が理想とする家族像は変わっていません。
しかし、約50年も続いた家族制度の常識は根強く、年配の人を中心に「嫁は義実家に行くべき」という考えが今でも残っています。
【実体験】義実家に行かなくなった話

私自身も、義実家にはあまり行かない嫁でした。
その理由は、次第に義両親との関係がうまくいかなくなってしまったからです。
もう夫とは離婚しているので過去の話にはなりますが、参考になれば嬉しいです。
結婚前、私は義実家によくお邪魔していて、義両親ともよく交流していました。
義両親との関係は良好だったと思います。
結婚1年目は忙しかったためお正月にしか義実家に行けなかったのですが、決して行きたくなかったわけではありません。
しかし、結婚2年目を過ぎて、私の心境は変わりました。
義両親が私を一方的に悪者扱いしていることを知ったためです。
夫が原因のトラブルが起こっても、義両親は夫だけをかばいます。
そんな義両親とかかわりたくなくて、私は義実家に近寄らなくなりました。
義実家に行かない!と決めた人へ。心が軽くなる考え方

「義実家に行かないでおこう」「行く回数を減らそう」と考えている人もいるでしょう。
しかし、「冷たい」と言ってくる人がいて、落ち込む瞬間があるかもしれません。
そんなときは、ここで紹介する考え方を思い出してくださいね。
昔の風習にとらわれない
お嫁さんが義実家に行くのが当たり前だったのは昔の話です。
今、昔の風習にとらわれる必要はありません。
世の中には義実家に行かないお嫁さんも増えているので、どうか安心してください。
「他人にどう思われるか」より「自分がどうしたいか」
他人にどう思われるかを気にすると、「義実家に行った方が良いのではないか」と考えがちになります。
しかし、義実家に行くことは義務ではないので、行くかどうかは好きに選択して大丈夫。
他人ではなく、「自分がどうしたいか」を大切にしましょう。
余所は余所、家は家
「余所は余所、家は家」の精神を持っていると、心ないことを言ってくる人がいても平常心でいられます。
「義実家にはできるだけ行くようにしている」というお嫁さんはたくさんいます。
なかには義両親と仲が良く、むしろ自ら義実家に行きたがる人もいるでしょう。
そんな親子関係が築けていたら素敵だと、私も思います。
しかし、これらはあなたが義実家に行かなければならない理由にはなりません。
あなたが「義実家に行かない方が幸せ」と思うのなら、その気持ちに従っても良いのです。
そんなあなたを咎めて良い人は誰もいないのですから、ぜひ堂々としていてくださいね。
最後に
最近は「義実家に行かない嫁は冷たい」なんて言う人の方が珍しいでしょう。
とはいえ、ゼロではないのも事実。
冷たいかどうかは理由次第なのに、おかしな話ですよね。
“無条件に嫁は義実家優先”という考え方が、少しずつでも減っていくといいですね。
それでは、今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。