うつ病だけどお金がない、病院に行けない。対策方法6つをわかりやすく解説

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「うつ病かもしれない。でも、お金がなくて病院に行けない。」

そんなふうに悩んでいる方もいるでしょう。

私も、初めてうつ病になったとき、治療費がどれくらいかかるのか不安でいっぱいでした。

でも実際は、医療費を減らす制度や、もらえる給付金があるので、ほとんどお金をかけずに通院できています。

この記事では、うつ病の治療費を安くする方法と、受けられる給付金について、わかりやすく紹介します。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

うつ病の治療費を安くする6つの方法

棒グラフ状に並べられたコイン

うつ病の治療費を安くする方法は、大きく分けて6つ。

それぞれの方法でどれくらい安くなるのか、どうすれば制度を利用できるのかを簡単に解説します。

1. 自立支援医療を利用する

自立支援医療とは、国や公共団体に医療費を一部負担してもらえる制度です。

地域にもよりますが、原則、自己負担額が1割になります(申請書類に記入した病院・薬局でのみ適用)。

低所得だったり病状が重かったりすると、自己負担額に上限が設けられるので、無理な医療費を支払う心配もありません。

私は自立支援医療を利用してから、お金の不安なく治療を続けられています。

 

【申請方法】

  1. 自治体のホームページで「自立支援医療」を実施している病院を探す
  2. 選んだ病院で診察・治療を開始してもらう
  3. お住まいの自治体で、必要な申請書類(自立支援医療費支給認定申請書、自立支援医療診断書など)を受け取る
  4. 担当医に自立支援医療診断書を記入してもらう
  5. 書類発行日から3ヵ月以内に自治体に提出する

 

書類の用意から提出までしてくれる病院もあるので、自分で手続きできるか不安な人は担当医に相談してみるのも良いと思います!

2. 無料低額診療を利用する

生計を立てるのが難しい人(低所得者、要保護者、ホームレス、DV被害者、失業者など)であれば、無料低額診療を受けられる可能性があります。

無料低額診療とは、経済的な理由で医療を受けられない状況を防ぐために、無料もしくは低額で診療してもらえる制度のこと。

初診から減免してもらいたい人に検討してみてほしい制度です。

ただし実施している病院が限られている上に、利用条件や減免額は病院によって異なるので、注意しましょう。

 

【利用方法】

  1. 無料低額診療を実施している病院を探す
  2. 選んだ病院のホームページに書かれている窓口に相談する
  3. 診察・治療をしてもらう
  4. 病院のスタッフやソーシャルワーカー(相談員)による面談を受ける
  5. 必要書類を書いて提出する
  6. 審査結果を待つ

 

病院選びのポイントは、審査に通らなかったときのサポート行っているかどうかです。

サポートしてくれるところなら、治療費を安くする別の方法を一緒に探してくれるので、安心して通えますよ。

3. 障害者手帳を取得する

症状が重く、生活費全体のサポートが必要な人は、障害者手帳を取得するのも手です。

「精神障害によって日常・社会生活への制約がある」という証明になり、以下のようなサービスを受けられるようになります。

 

<控除・減免・割引されるものの例>

  • 税金(所得税、住民税、自動車税など)の控除・減免
  • 公共料金(電車賃、バス代、タクシー代、携帯料金、水道料金など)の割引
  • NHK受信料の減免

<その他のサービス例>

  • 福祉手当の受給
  • 公営住宅への入居サポート
  • 心身障害者医療費助成

※等級や地域、世帯などによって受けられるサービスは異なります。

 

【申請方法】

  1. 障害福祉窓口で相談し、申請書をもらう
  2. 診断書または障害年金証書の写しを用意する ※診断書は初診日から6ヵ月以上経ったものでなければなりません。
  3. 本人確認できるもの(マイナンバーカード、証明写真、印鑑など)を持って窓口に提出する

4. ジェネリック医薬品を処方してもらう

薬代を安くしたい場合は、ジェネリック医薬品を選択しましょう。

新薬(最初に開発・承認・発売されたもの)と同じ効果・効能がありながら、新薬より3〜7割安く購入できます。

利用方法は、薬剤師さんに「ジェネリック医薬品に変えてください」と伝えるだけ。

処方箋に「ジェネリック医薬品への変更不可」と書かれていない限り、対応してくれます。

5. 精神保健福祉センターに相談する

どんなサービスを利用したら良いかわからない方は、精神保健福祉センターに相談するのも良いでしょう。

精神状態や病院選び、受けられそうなサービスなど、あらゆる相談に対応してくれます。

精神保健福祉センターの問い合わせ先は自治体のホームページに載っているので、ぜひチェックしてみてください。

6. 症状が軽いうちに治療を始める

症状が軽いうちに治療を始めて、早くに寛解すれば、治療費が安く済みます。

上記のような方法でお金の不安を取り払いつつ、1日でも早く治療を始めましょう。

うつ病の人が受けられる4つの給付金

封筒に入れられていたお金

減免制度に加えて給付金を利用すれば、さらにお金の不安を緩和できます。

うつ病の人が受けられる給付金は、主に4つです。

傷病手当金

うつ病と診断されて休職したときに利用できるのが傷病手当金

所属する会社の健康保険から、だいたい月給の2/3のお金が、毎月支給されます。

 

私も家具販売員をしていたときに休職し、傷病手当で毎月13万円(当時の月給20万円)いただいていました。

申請に必要な書類は会社から送られてきたので、私がやることといえば記入・提出のみでした。

簡単に手続きできるので、休職する方は傷病手当金の利用をおすすめします。

 

※ただし、事業主から傷病手当金以上のお金が支給された場合は対象外です。

失業手当(失業保険)

退職したとしても、すぐに働ける状態にある方は失業手当(失業保険)をもらえる可能性があります。

働ける状態にあるかどうか以外にも受給条件があるので、ハローワークのホームページで必ず確認してから申請してくださいね。

 

ちなみに私は入社1年未満で退職したため受けられませんでした(悔)

▼入社間もなくで仕事を辞めたくなった方は、以下の記事も参考にしてみてください。

障害年金

障害年金とは、病気やケガが原因で生活が困難になったときに受け取れる年金です。

審査条件は厳しいとされていますが、条件に当てはまる人は申請してみる価値はあると思います。

 

<基本的な受給条件>

  • 初診日を証明できる ※場合によっては、異常が見つかった日・誤診された日が対象
  • 20歳から初診日の前々月までの期間、2/3以上の年金を納めていたor免除されていた
  • 障害認定日(原則、初診日から1年6ヵ月後)に一定以上の障害状態がある

 

例外対応や他の細かな条件もあるので、障害年金を検討している方は、お住まいの近くにある年金相談センターで確認してみてください。

生活保護

十分な収入を得られず、さらに身内に助けを求められない状況にある方は、生活保護を受けるという選択肢もあります。

なかには「生活保護を受けても良いのだろうか…」「なんだか恥ずかしい」と感じる方もいるでしょう。

しかし、生活保護を受けることは決して悪いことではありません。

ひとりで抱えすぎず、頼れるところには目一杯頼りましょう。

 

<基本的な受給条件>

  • 収入がお住まいの地域の最低生活費を下回っている
  • 家族、親戚からの援助を受けられない
  • 財産(貯金、土地、使っていないPCなど)を持っていない

 

生活保護の受給条件は自治体によって異なるので、お住まいの地域にある福祉事務所(保健福祉センターなど)に問い合わせてみてください。

最後に

うつ病と診断されたとき、私もこの手の記事をたくさん検索しました。

でも難しい言葉ばかりで、正常に頭が働いていない自分にはなかなか理解できませんでした。

その経験から、簡単な言葉で、最低限の情報を入手できる記事があれば良いなと思い、今回の記事作成に至ったのです

 。

この記事ひとつで隅々までの情報を得ることはできませんが、あなたが「病院に行こう」「支援を受けよう」と思う第一歩になれば幸いです。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

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