入社して間もないのに仕事を辞めたくなると、自分を責めてしまう方もいるかもしれません。
しかし、「今の会社に居続けることが正しい」とは限りません。
あなたの心と体が健康でいられる環境を選ぶことが、何よりも大切です。
今回は、入社間もなくで仕事を辞めたくなる理由、自分のためになる選択をする方法を紹介します。
入社間もないのに仕事を辞めたくなる理由とは?

「入社間もないけど仕事を辞めたい…」と思う人は少なくありません。
まずは、仕事を辞めたくなる主な原因4つ紹介します。
①慣れない環境にいることが辛い
慣れない環境によるストレスが、仕事を辞めたくなる原因になります。
人となりのわからない仕事仲間とのコミュニケーション、一から覚えなければならない業務など、入社したてだと慣れない物事が多いですよね。
慣れ親しんだ人・場所を好む傾向にある方は、特にストレスを感じやすいでしょう。
②職場での人間関係が上手くいっていない
職場の人と良好な関係を築けていないと、仕事に行くのが嫌になるものです。
嫌がらせを受けていたり、頼れる上司や仲間がいなかったり、自分だけが周囲と親しくなれていなかったりしませんか?
業務への不満がなくても、こういった人間関係の問題があれば仕事を辞めたくなることもあります。
それはおかしなことではないので、無理せず自分が楽になれる道を探しましょう。
③理不尽な労働を強いられている
理不尽な労働を強いられて、仕事を辞めたくなるパターンもあります。
理不尽な労働とは、以下のようなもの。
- 給与が発生しない残業
- 教えられていない仕事をひとりで任される
- 休憩がない、または短すぎる
- 飲み会に強制参加させられる
残業や休憩に関しては法律にかかわる問題でもあるので、見過ごさず、自分にできる解決方法を取り入れてくださいね。
④性格や体質に合わない仕事をしている
自分の性格や体質に合わない仕事をしているため、仕事を辞めたくなっている可能性もあります。
例えば
- 人見知りなのに接客業をしている
- 腰が悪いのに立ち仕事をしている
- ルーティンワークが苦手なのに事務をしている
などが当てはまるでしょう。
この場合、どれだけ良い職場環境でも心身にダメージを受けるので、仕事を辞めたくなってもおかしくありません。
すでに心身のダメージが大きくうつ病の疑いがある人は、以下の病院選びのポイントを解説している記事も参考にしてみてください。
自分にとって最良の選択をするための方法

このまま今の仕事を続けるか、早期退職するか…どちらが自分にとって良いのか、なかなか答えを出せずにいる方もいるでしょう。
少しでも答えを出しやすくなるよう、ここでは自分にとって最良の選択をするための方法を紹介します。
“今” の自分にプラスになる方法を考える
まずは、 “今” の自分にとってプラスになる方法を考えましょう。
【例】
- 上司と良い関係が築けず心が疲れてしまった → 部署異動や休職を視野に入れる
- 重労働で腰痛が悪化した → 転職を視野に入れる
将来のために経験を積むことはもちろん大切ですが、将来も元気な状態で働けるように、今を健康的に過ごすことが優先です。
あらゆるサポートサービス・支援制度を知っておく
世の中には、転職や休職、退職の際にサポートしてくれるサービスがたくさんあります。
例えば、ハローワークのような求職相談窓口、休職中に申請できる傷病手当金などです。
これらを知っておくことで「休職・退職・転職しても、どうにかなる」という安心感を得られ、選択の幅が広がります。
うつ病の方は、以下のサービス・支援制度もぜひチェックしてみてください。
周囲がどう思うかではなく、自分がどうしたいかで決断する
「すぐに辞めるなんて甘えている」「社会人は辛抱することも大切」という厳しい意見もあります。
しかし、これはあくまでも他人の意見です。
あなたにとっては、今の仕事を続けることが病気につながるなど、最悪の選択となる可能性もあります。
周囲がどう思うかよりも、自分がどうしたいかを優先してくださいね。
【体験談】新卒3ヵ月でうつ病に。私が「辞める」を選ぶまでの話
最後に、私の実体験をお話しします。
仕事を辞めたいと悩んでいる人の、慰めになったり、参考になったりしたら嬉しいです。

私は専門学校卒業後、昔から好きだったインテリアショップの販売員になりました。
入社後1週間は、本社で尊敬できる教育係の方と優しい同僚とともに研修を行い、不満など無縁の時間を過ごせていたと思います。
状況が一変したのは、店舗に配属されてからでした。
配属先に同僚はいなくて、初対面の先輩・お客さまばかり。
新しい環境もコミュニケーションも苦手な私には、最悪の状況です。
出勤前には動悸や冷や汗、酷いときは過呼吸になることもありました。
そんな中でも仕事は続け、入社1ヵ月でノルマ以上の売上を達成。
このことが嬉しくて、体調はどうあれ、仕事のモチベーションは上がっていました。
しかし、入社2ヵ月目で先輩たちの態度が変わりました。
先輩は、私によく雑用を頼むようになり、私が対応していたお客さまを横取りするようになったのです。
そんなことが続いた結果、私はうつ病になって休職することになりました。

最初は復帰する気満々で、1ヵ月だけ休職するつもりでした。
しかし、1ヵ月休職した後も、医師からは「もう1ヵ月休んで」と言われてしまいました。
当然悔しい気持ちはありましたが、治っていないのに復帰しても職場に迷惑をかけるだけなので、もう1ヵ月休職する旨を店長に報告することに。
すると、店長から「休み方が悪いんじゃない?」「他のスタッフに迷惑かかっているのがわからない?」と言われてしまいました。
その言葉を聞いてから、私はわかりやすく症状が悪化し、退職を決意しました。
そして、本社に現状報告と退職について問い合わせたところ「スタッフが不適切な発言をして申し訳ない」「希望するなら配属先を変えることもできる」「退職するなら、休職期間ギリギリまで所属していてもらって構わない」と言ってくださいました。
私はお言葉に甘えて、休職期間ギリギリまで所属させてもらい、入社半年で退職することに。

その後、アルバイトや内職を試してみたものの続かず、最終的に在宅ライターとして落ち着きました。
慣れ親しんだ家の中で、ひとり黙々と作業できるこの仕事は、私の性格・体質に合っていたようです。
当時は入社間もなくで退職した罪悪感がありましたが、今では自分に合った仕事と早く出会えたので「退職して良かった」と思えています。
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最後に
「仕事を辞めたい」と思いながらも仕事を続けてきた人は、他人に誠実で努力家な人なのでしょう。
しかし、入社してすぐに仕事を辞めた人が、不誠実で怠け者なわけではありません。
自分の気持ちにしっかりと耳を傾けられる、自分に誠実で芯がしっかりしている人です。
どちらもかっこいいので、どちらを選んでも良いのです。
今のあなたが「心から納得できる選択」をできるように、この記事が少しでも力になれたら嬉しいです。
焦らず、あなたのペースで考えてみてくださいね。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。